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体験ツール自分の判断のくせを体験する
10問 ・ 登録不要 ・ 答えは送信されません ・ 更新日 2026-10-07
行動経済学の有名な実験を、自分でも体験できるページです。問題を読んで自分の答えを決めてから、研究の結果を開いてみてください。答えはどこにも送信されません。
このページは、あなたの性格や能力を測るものではありません。研究の結果は実験に参加した人たちの平均や割合で、答えが違っても間違いではありません。多くの人に同じ向きで起きやすい判断のくせを、体験して知るためのページです。
01体験する問題
1問ずつ、まず自分の答えを決めてから「研究の結果を見る」を開いてください。どの問題から始めてもかまいません。
1. バットとボールの問題
バットとボールは合わせて1100円。バットはボールより1000円高い。ボールはいくらでしょう? すぐ浮かんだ答えを選んでください(金額は原典の1ドル10セントの問題を円に置き換えました)。
- 100円
- 50円
- 150円
- それ以外
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
直感で浮かんだ答えを、確かめずにそのまま出してしまうくせです。速い思考はふだん役に立っていて、見張り役の遅い思考がゆるいと、もっともらしい答えが通ってしまいます。100円と浮かんでも、それは多くの人と同じ自然な反応です。
出典: Frederick (2005) Journal of Economic Perspectives
2. リンダ問題
リンダは31歳、独身で、はっきり物を言う聡明な人です。学生時代は哲学を学び、差別や社会正義の問題に強い関心を持っていました。どちらがよりありそうだと思いますか?
- リンダは銀行員である
- リンダは銀行員で、女性運動に参加している
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
条件を足して話がそれらしくなるほど、ありそうに感じてしまうくせで、連言錯誤と呼びます。「いかにもリンダらしいか」で確率を判断する近道(代表性ヒューリスティック)が働くためです。後者を選んでも、多くの人と同じ自然な判断です。
出典: Tversky & Kahneman (1983) Psychological Review
3. Kで始まる単語
英語の文章で、Kが1文字目に来る単語と、Kが3文字目に来る単語。どちらが多いと思いますか?
- 1文字目に来る単語のほうが多い
- 3文字目に来る単語のほうが多い
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
例が頭に浮かびやすいものほど多いと感じるくせで、利用可能性ヒューリスティックと呼びます。Kで始まる単語は思い出しやすいので、多さの感覚がゆがみます。1文字目と答えても、記憶の仕組みから来る自然な判断です。
出典: Tversky & Kahneman (1973) Cognitive Psychology
4. 大きい病院と小さい病院
1日に約45人生まれる大きな病院と、約15人生まれる小さな病院。男の子が6割を超えた日を1年間数えると、多いのはどちらだと思いますか?
- 大きな病院
- 小さな病院
- ほぼ同じ
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
少ないデータでも全体と同じ傾向が出ると思い込むくせで、少数の法則と呼びます。人数が少ないほど、たまたま半々からずれた日が起きやすくなります。「ほぼ同じ」と答えた人は、この問題では多数派でした。
出典: Tversky & Kahneman (1974) Science
5. 確実な額か、賭けか
「80%の確率で4000もらえる」と「確実に3000もらえる」。あなたはどちらを選びますか?(金額は原典どおりイスラエルの通貨です)
- 80%の確率で4000もらえる
- 確実に3000もらえる
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
確率が100%になると、その選択肢を特に重く感じるくせで、確実性効果と呼びます。100%から25%への下がり方は、80%から20%より大きく感じられるのです。確実なほうを選んでも、間違いではありません。
レッスン4-4 確率の重みづけ レッスン4-2 プロスペクト理論
出典: Kahneman & Tversky (1979) Econometrica
6. 五分五分の賭けを受ける額
コイン投げで、負けたら25ドル失う賭けがあります。勝ったときにいくらもらえるなら、この賭けを受けますか?
- 25ドル(負けと同じ額)でも受ける
- 40ドルくらい
- 60ドルくらい
- 100ドル以上
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
同じ額なら、得る喜びより失う痛みを強く感じるくせで、損失回避と呼びます。この研究では、損を得の2.25倍重く感じると推定されました。ただし強さは人や場面で変わり、どの答えを選んでもおかしくありません。
出典: Tversky & Kahneman (1992) Journal of Risk and Uncertainty
7. 同じ中身の言い方の違い
600人が亡くなると予想される病気への対策です。A「確実に200人が助かる」、B「3分の1の確率で600人全員が助かり、3分の2の確率で誰も助からない」。どちらを選びますか?
- 対策A
- 対策B
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
AとC、BとDは中身が同じなのに、言い方の枠組みで選択が変わるくせで、フレーミング効果と呼びます。得として示されると確実な案を、損として示されると賭けの案を選びやすくなります。どちらを選んでも、言い方に反応するのは自然なことです。
出典: Tversky & Kahneman (1981) Science
8. 同じ5ドルの値引き
上着と電卓を買う予定です。20分先の支店なら電卓が5ドル安くなります。電卓が15ドル(支店で10ドル)の場合と、125ドル(支店で120ドル)の場合、支店まで行きますか?
- どちらの場合も行く
- 15ドルの電卓のときだけ行く
- 125ドルの電卓のときだけ行く
- どちらの場合も行かない
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
節約を金額そのものではなく、元の値段に対する割合で感じがちなくせで、相対的思考と呼びます。15ドルの5ドルは3分の1ですが、125ドルの5ドルは4%です。追試の結果もあり、実際の買い物でどこまで強く出るかはまだはっきりしていないので、どの答えでも間違いではありません。
出典: Tversky & Kahneman (1981) Science / Li & Feldman (2025) Royal Society Open Science
9. 今日か明日か、30日後か31日後か
2つの質問に答えてください。(1) 今日の100ドルと明日の110ドル、どちらをもらいますか? (2) 30日後の100ドルと31日後の110ドルなら、どちらをもらいますか?
- (1)今日 (2)30日後
- (1)今日 (2)31日後
- (1)明日 (2)31日後
- (1)明日 (2)30日後
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
「今」と「少し先」の差を、遠い将来どうしの同じ差よりずっと大きく感じるくせで、現在バイアスと呼びます。30日たてば、遠かった選択も「今日か明日か」に変わるので、先に立てた計画が当日に覆りやすくなります。どの組み合わせを選んでも、責められるものではありません。
出典: Frederick, Loewenstein & O'Donoghue (2002) Journal of Economic Literature
10. 最後通牒ゲーム
相手がお金の分け方を決め、あなたは受け入れるか断るかを選びます。断ると2人とも何ももらえません。あなたの取り分が全体の何%以上なら受け入れますか?
- 少しでももらえるなら受け入れる
- 20%くらいから
- 40%くらいから
- 半分でなければ断る
自分の答えを決めたら、研究の結果を見る
自分の得だけを考えるなら少しでも受け入れるはずですが、多くの人は損をしてでも不公平な提案を断ります。人は公平だと思う結果を頼りにし、欲張りすぎる相手を罰することをためらわないためです。どこで線を引くかは社会によっても大きく違い、どの答えも間違いではありません。
出典: Güth, Schmittberger & Schwarze (1982) JEBO / Henrich et al. (2001) American Economic Review
02このページについて
問題と研究の結果は、この講座のレッスン(執筆と監査を分けて確かめたもの)に書いてあることだけから作っています。くわしい出典は各レッスンの末尾にあります。
研究の結果は、その実験に参加した人たちの平均や割合です。あなたの答えが違っても、それは間違いでも異常でもありません。判断のくせは、多くの人に同じ向きで起きやすいというだけで、一人ひとりの答えを決めるものではありません。